2011
2011.06.24
デジタルハリウッド株式会社
『Living with Biodiversity Project(生物多様性デザイン展2011@バーニョ・ア・リーポリ)』にてワークショップを開催
日本初の株式会社による専門職大学院、デジタルハリウッド大学大学院では、イタリアの バーニョ・ア・リーポリ市にて行われるイベント『Living with Biodiversity Project(生物多様性デザイン展2011@バーニョ・ア・リーポリ)』内にて、本学の矢野浩二教員とフィレンツェ・アカデミア美術学院(大学)によるワークショップ、「トラディッショナルアートとデジタルアートとの融合」を開催いたします。
このワークショップは、2010年に開催され好評を博した「生物多様性展inフィレンツェ」をベースとしており、国際的に議論される機会が増えている生物多様性というテーマについて、日本のアートディレクターチーム「SEVEN-G」と、フィレンツェ・アカデミア美術学院のアーティストがポスターデザインという手法でこの問題を視覚化します。
また、アートやデザインが、現在の社会で果たす役割が重要性を増している現状において、これからのアーティストはアートという表現力養成にとどまらず、デジタルアートを効果的に活用したデジタルコミュニケーションが必要であるという観点から、本学の矢野教員が授業を行います。受講者には、「受講認定証」を授与いたします。
芸術分野において歴史的にも多くの実績を持ち、トラディッショナルアートを追求するイタリアの教育機関と、ポップカルチャーやクールジャパンの発信地である秋葉原にてデジタルデジタルコンテンツに特化した教育を実施し世界17カ国から優秀な人材が集まる本学がタイアップした、今後のアートの未来を
見据えたワークショップとなります。
【Living with Biodiversity Project(生物多様性デザイン展2011@バーニョ・ア・リーポリ)】
会期:2011年6月20日~9月23日、バーニョ・ア・リーポリ市内
●ワークショップ「トラディッショナルアートとデジタルアートとの融合」
日程:2011年6月25日
場所:サンタ・カテリーナ小礼拝堂
【フィレンツェ・アカデミア美術学院について】
<歴史>
フィレンツェ・アカデミア美術学院の前身は14世紀の聖ルカ職人組合、および16世紀のヴァザーリによるアカデミア・デッレ・アルティ・デル・ディゼニョに遡り、数世紀の間、聖ルカ職人組合には、著名な画家や彫刻家たちが加盟しており、ガッディ、ドナテッロ、ブロンズィーノ、レオナルド・ダ・ヴィンチ
、ヴァザーリらの名が見られた。聖ルカ職人組合を芸術家の集う「アカデミア」へと昇格させたのは、トスカーナ大公コジモ一世の業績であり、コジモ一世は、ヴァザーリによって、三大芸術、彫刻、絵画、建築の「マエストロ」と評された、“神の如き”ミケランジェロと共に、この改組を指導した。1706年には、アカデミアのコレクションによる初めての展示会が開催された。同時期よりアカデミアはフィレンツェ市における個々の芸術活動やプロジェクト全般に対する監督、指揮を行い、アカデミアには画家、彫刻家、建築家、そしてデザインに関わるすべての人達が所属することができ、彼らは若い芸術家たちの教育や、機会に恵まれない芸術家たちの支援に携わっていた。巨匠たちの秘術というべき芸術的技法も「必要に応じて求められたとき」のみであるとはいえ、公開することが義務づけられた。サンタ・マリア・ノヴェッラ教会では、ガリレオ・ガリレイの師として知られるオスティリオ・リッチをはじめとする教授陣が解剖学を教授し、建築家のための水理学や、彫刻家のための彫塑術の授業も開講された。また、アカデミアはミケランジェロ、ラッファエッロ、ぺリン・デル・ヴァガ、ペルジーノら、イタリア美術史の巨匠達の作品を厳重に管理し、トスカーナ大公国から流出せぬよう監督する役割も担っていたのである。
1784年には、啓蒙改革を推し進め哲学者として知られた大公ピエトロ・レオポルド一世によって、アカデミアは「アカデミア・ディ・ペッレ・アルティ」へと改組され、所在地も旧サン・マッテオ病院から、サン・マルコ広場(現在の所在地)へと移転された。
1809年にナポレオンの妹であるエリーザ・バチョッキがトスカーナ女大公に任命されると、彼女の人柄を褒めそやす芸術家や宮廷人が取り巻きとなり、1811年にはアカデミアは「デザイン」「音楽・吟詠」「芸術・職能学校」の三部門に区分され、1873年には、改めて「アカデミア・デッレ・アルティ・デル・ディゼーニョ」と「イスティトゥート・ディンセニャメント」(教育部)の二つの組織に分割され、後者が今日の「アカデミア美術学院(アカデミア・ディ・ベッレ・アルティ)」の前身となっている。
1978年、共和国大統領令によってアカデミーには、イタリア共和国における芸術作品の監督と保全に関する諸権限が付与されることとなり、その地位は確固たるものとなる。
<現在>
20世紀以降、1923年のジェンティーレによる教育改革、1970年代の大学改組を経て、今日のアカデミア美術学院は「絵画」「彫刻」「建築」「美術史」「人文学」「科学」の6つのクラスによって構成され、イタリア国内のみならず海外からの多くの学生を集める、国立の高等教育機関として需要な機能を果たしている。
また、組織の分割後も美術学院と密接な関係にあるアカデミア・デッレ・アルティ・デル・ディゼーニョは、フィレンツェ市条例第一条において「美術および関連知識の発展に資する事業および研究活動を支援、促進し」、「諸文明の文化的、歴史的資産および芸術作品の統一性の維持、保全、保護、修復に対す
る格別の注意を供する」ことと規定され、とりわけ、自身の資産を構成する、彫刻、絵画をはじめとする諸作品群、およびその関連団体(アカデミア美術館、近代美術館、ドゥオーモ宝物館、プオナロッティ家)の所蔵品の管理、保全を主目的として活動している。
アカデミア美術学院の歴史文書館には、歴史的文書、出版物、写真、20世紀前半にフィレンツェで開催された展覧会のカタログ、芸術家や美術院自体の活動の成果としてのマテリアル群が所蔵されており、同図書館には、19世紀から今日までのトスカーナ地方におけつ芸術文化に関する、6000冊におよぶ書籍、パンフレット、雑誌のほか、イタリア国内の他のアカデミアに関する記述や記録、19、20世紀の芸術や芸術教育に関する書物も所蔵されている。今日、フィレンツェ・アカデミア美術院、およびアカデミア・デッレ・アルティ・デル・ディゼーニョは、フィレンツェ市やフィレンツェ大学との共同により、芸術およびその研究の促進活動を行い、サン・マルコ広場の展示室では、絵画、彫刻、建築に関する展覧会のほか、学術研究会、出版発表会、コンサートを開催し、特に現代美術の支援と普及に特別な関心を向けている。
【SEVEN-Gについて】
SEVEN-G(セブン・ジー)はARTS7期生の有志から、グラフィク・Web・映像など様々なジャンルに携わるメンバーが集まり、作品展示会などアートディレクション・デザインを通して、社会に対する新しい表現方法・コミュニケーション手段に挑戦するアートディレクター集団です。
メンバー以外からも広く募集を行い継続的にテーマ作品展を開催し、若手アーティスト・デザイナーに自由な創作発表と評価の機会を提供することにより、新世代の新しい表現を発掘します。
(ARTS:(株)宣伝会議が主催をする”アートディレクター養成講座”)
<出展歴>
2007年5月 第一回企画展「眞木準と27人の若手アートディレクター」開催
2008年5月 第二回企画展「若手アートディレクターが考える生物多様性とわたしたちのくらし」開催
2009年5月 第三回企画展「27 Young Art directors Exhibition 3 "Natural garden in
Roppongi"」開催(後援:WWF Japan)
2009年8月 「横浜開国博Y150 " Young Art directors Exhibition 09'summer”」開催
2010年2月 「生物多様性EXPO2010 大阪」にて巡回展を開催
2010年5月 第四回企画展「4TH YOUNG ART DIRECTORS EXIBITION "DESIGN×SOCCER”」開催
2010年11月 「生物多様性展inフィレンツェ」開催
2011年5月 第五回企画展「JAPAN FOREST DESIGN PROJECT」開催
URL:http://seven-g.jp/