2011
2011.07.03
JAPAN EXPO 2011 PARIS
2011年6月30日~7月3日、ヨーロッパ最大の日本ポップカルチャーイベント「JAPANEXPO2011」がフランス・パリで開催されました。昨年空いていたスペースも様々な新しい展示で埋められ、本年の来場者は19万人、出展は600ブースを超え、過去最大の賑わいを見せました。
経済産業省クールジャパン推進事業「Village Japon」出展
本年は一般社団法人元気ジャパンとのプロデュースにより経済産業省クールジャパン推進事業として『Village Japon』、アキバ系企業による共同出展『秋葉原サミット』を出展プロデュース致しました。初日には経済産業省、農林水産省、観光庁、外務省による政府共同記者会見を行い、ジャパンカルチャーのプロモーションと東日本大震災復興に向けてのメッセージを発信し、多くのメディアに取り上げられました。
『Village Japon』は経済産業省クールジャパン戦略による海外初の大イベントであり、全国から地域自治体、またフランス最大のEC企業であるPriceminister社を子会社に持つ楽天から出店企業が参加して大規模共同出展をいたしました。併設のイベントステージでは地域物産のプレゼンテーションを絡めたアーティストによるステージが行われ、三味線やアキバ系アイドルによるパフォーマンスに、現地の観客の方々と多いに盛り上がりました。
日本漫画家協会協力によるマンガ展開催
また、今回はちばてつや先生、森田拳次先生、ウノ・カマキリ先生を始め日本漫画家協会の全面協力により、マンガ家先生による「東日本大震災復興支援マンガ展」と題して27作品を展示致しました。巨匠の先生方が揃い踏みで通常あり得ない内容に大変驚きと好評を得て、併設された現地から日本へのメッセージボードは、隙間がない程の書き込みで一杯になる程、世界と想いを繋げることができました。
本物の秋葉原を伝える「アキバサミット」出展
また『秋葉原サミット』は秋葉原のフィギュアなどの企業が共同出店しており、最新で本物の商品が店頭に並べられましたが、数ある商品の中でもアキバ系アイドルの撮影会が最も盛況だったのは、海外のコンシュマーがFaceToFaceでの本物感を求めていることがわかり特筆すべきところではないかと思います。
現地メディア・出版社とのネットワーク
出展と並び、今回のイベント参加の大きな目的である現地メディアとのビジネススキームの構築については、想定以上に大きな収穫を得られました。
集英社と小学館による買収で出版から流通販売さらにTV事業にも急速な勢いを持つKAZEグループ、日本アニメを最初にフランスで展開しTV番組を始め数多くのメディアを持つABグループ、またファンとアーティストの緊密なコミュニケーションメディアで注目を集めるNoLife、マンガ出版販売で大きなシェアを持つPikaEditionやTonkamなど、他多くの企業と打ち合せを重ねることができ、今後日本のコンテンツやクリエイターが海外へ直接進出できるメディアづくりへの大きな道筋を開くことができました。それも今回現地で様々コーディネートをいただいたTotalMangaのJean-Marc氏に改めて感謝すると同時に、日仏交流のパートナーとして今後とも継続的な協力関係を築き、良い仕事を重ねていきたいと思います。
今回のJapanExpoは例年になく日本のメディアにも多く取り上げられました。その中で韓国や中国などの国がJapanイベントに進出していることが話題にもなっていましたが、原因の一つとしては、海外へ展開する日本の企業があまりに少ないことであると感じています。パフォーマンスや商品のクオリティにおいて日本のコンテンツのチカラは一目瞭然ですが、しかし本物を見せる機会がなければ、海外のコンシュマーは目の前にあるものしか見ることができない。また重要なのはコンテンツだけではなく、ポップカルチャーから伝統工芸まで販売ターゲットが異なる中で、現地マーケットにあわせた適切なメディア戦略とプロモーション計画を企画実行することです。我々はその点で今後も活動を展開し、日本のコンテンツだけでなく、クリエイター・アーティストが現地で少しづつでも活躍できる場を提供し、新しい道の選択肢を拡げられるようにがんばって参りたいと思います。
今回の出展や現地コーディネートに参画・協力いただきました皆様に改めて深く感謝と今後ともご協力をお願い申し上げます。
Prev Page